「新NISAはS&P500だけでいいの?」
「S&P500だけに投資したら10年後はどうなる?」
「S&P500とオールカントリーはどっちがいい?組み合わせるのはアリ?」
このような悩みを解決します。
こんにちは。投資歴4年の投資家です。
私は積立投資はS&P500一本に絞って投資しています。
新NISAで人気のS&P500に投資したいけど、それだけで将来が安泰か心配になりますよね。
そこで今回の記事では、積立投資はS&P500だけでいいのかどうか、証券会社で働く友人の話や筆者の運用実績もまじえて解説します。
この記事を読めば、新NISAはS&P500だけでいい理由がわかります。オルカンを買う必要なんてありません。ぜひ最後までチェックしてくださいね。
新NISAはS&P500だけでいい理由3つ
新NISAでS&P500だけ買っておけば十分リターンを狙えます。理由は以下の3つです。
- 米国企業は成長性が高く、事業を世界中で展開
- 業績が悪化して成長しない企業が弾かれる仕組み
- オールカントリーは高リスクの企業を含む
S&P500とオルカンの「投資対象の違い」も理由の1つ!
順に解説しますね。
米国企業は成長性が高く、事業を世界中で展開
S&P500に入っている米国企業は成長性が高く、世界中で売上をあげているグローバル企業が多いです。
そのためS&P500を買えば、間接的に世界中に投資して、そのリターンを得ていることになるんです!
米国は長期的な人口増加が予測されていて、今後も経済が成長し続けると予想されています。しかも金融環境が整備されているので、経済成長が株価に反映されやすい構造になっている魅力もあるんですよね。
業績が悪化して成長しない企業が弾かれる仕組み
業績が悪化して成長していない企業があれば、ほかの企業と入れ替える仕組みがあるのも、S&P500がをおすすめする理由です。
具体的にはS&P500には以下のような条件があり、構造的に弱い企業が弾かれていくようになっているんです。
- 時価総額が基準(53 億ドル)以上あること
- 四半期連続で黒字であること
業績が悪いダメな企業がはじかれて、業績がいい企業が入ってくる仕組みになっているからこそ、株価も上がりやすいんです。
一方でオールカントリーでは業績が悪い会社も入ってきてしまいます。実は分散すればいいってものでもないんです。
オールカントリーは高リスクの企業を含む
S&P500と比較されがちな全世界株式(オールカントリー)には、S&P500よりも高リスクな企業が含まれるのも、S&P500だけでいい理由です。
なぜなら世界中に投資するオールカントリーには、新興国株(中国株や東南アジア株)や中小型株などの比較的リスクの高い銘柄が含まれているからです。
実際、優良企業で構成されるS&P500の方がオールカントリーよりも過去10年のリターンは高かったです。それなら、あえてオールカントリーを選ばず、S&P500を選ぶのがいいかなと。
ETF | VOO | VT |
---|---|---|
投資先 | S&P500 | オールカントリー |
過去10年のリターン | 216.1% | 119.7% |
もちろん将来のことは誰にも予測できません。
S&P500が負ける年もあると思いますが、個人的には優良企業で構成されるS&P500の方を信頼しています。
【体験談】VOOだけに投資する証券OLの友人から学んだこと
証券会社ではたらく友人との会話でハッとさせられることがあったので紹介します。
先日、大学1年生からの友人のAさんが私の住んでいる場所の近くに出張できたみたいだったので、せっかくならということで一緒にご飯を食べに行きました。その時のエピソード紹介になります。
(学生時代の友人に会うと、学生時代の記憶が思い出されますよね。)
友人Aの簡単プロフィール
女子大出身
大学時代は学業に真剣に取り組む
証券会社ではたらくOL
すこしギャンブラー気質(仮想通貨、FXに一時期ハマっていた)
友人AさんはギャンブラーからVOOだけに投資する堅実な投資家に
駅近の手羽先が食べれるお店で、たわいもない話をしているなか、一転「投資」の話題に。
そういえば、アップルちゃんて株やってるんだっけ?
そうだね。少しやってるよ。
知ってると思うけど大学3年くらいのときから、仮想通貨とかFXやってたんだけど・・・
(まだやってるのか。いまどんな感じなんだろうと思いきや・・)
実はもう仮想通貨とかFXとか卒業して、米国株のインデックス投資ってやつをやっててさ、VOOだけに毎月投資してるんだよね。たまに買い忘れたりもするけど、定期的に買ってるんだよね(笑)
だけど、VOOに毎月積立投資しているだけだと、投資の勉強なんてしないし、株価もほとんど見ないようになっちゃって。それでもリターンを割とあるんだよね。仮想通貨とかFXやってたのがバカみたい
この時はさすがに少しは米国株の勉強をした方がいいし、株価も見ようかとなり、別の話題になりましたが、私はハッとさせられました。私は株価や業績を見て、個別株への投資もしています。
しかし友人Aさんのように米国全体が買えるS&P500に思考停止で投資して、変にジタバタしないほうが、実は資産は着実に増えるんだろうなと認識する機会になりました。自分の投資法を不安に思い、無駄に資産を動かすと、手数料やメンタル的に良くないですからね。
S&P500に投資した筆者の実績
筆者がeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)に、2021年から3年とすこし投資した結果を紹介します。
つみたてNISAでは3年間で約120万円投資して、トータルリターンは577,908円になりました。新NISAでは約10万円投資して6,009円のプラスです。
口座 | 保有期間 | 損益率 | トータルリターン |
---|---|---|---|
旧NISA | 3年3ヶ月 | +48.15 % | +577,908 円 |
新NISA | 3カ月 | +6.00 % | +6,009 円 |
少しずつ利益が出ているのがわかると思います。
正直最初の1~2年はパッとしませんでしたが、約3年で約50%くらいの結果には満足しています。
長期で続けると、少しずつ資産が増えていくのが投資投資の魅力。複利の力を活かすためにも、少額からでもいいので積立投資をはじめるのがいいと思いますね。
【運用実績比較】S&P500とオルカンはどっちがいい?
S&P500とオールカントリーの運用実績を比較した結果、S&P500の方がパフォーマンスが良いとわかりました。
以下の条件でパックテストを行い、S&P500とオールカントリーの過去10年間のチャートを比較しました!
比較期間 | 2014年1月13日〜2024年1月12日10年間 |
---|---|
比較したETF | ・VOO(S&P500に連動) ・VT(オールカントリーに連動) |
検証根拠 | ETFreplayでの検証結果を参照。 |
S&P500とオールカントリーの10年間のトータルリターンをまとめると下の表のとおりです。S&P500とオールカントリーの値動きは似ていますが、S&P500の方が値上がり幅が大きく、10年後には大きな差がついたのです。
VOO (S&P500) | VT (オールカントリー) | |
---|---|---|
トータルリターン | 216.1% | 119.7% |
10年でみるとS&P500がオールカントリーの倍近いリターンを叩き出していました!
筆者はパフォーマンスも重視しているので、S&P500だけを積立投資しています。
S&P500一本だけに投資するリスク
当然S&P500だけに絞って投資するにもリスクはあります。具体的には以下の2つです。
- 米国が景気後退したら資産が増えないリスク
- 他の国の成長を取りこぼすリスク
リスクがわかればあとは受け入れられるかどうかです。
順に見ていきましょう。
米国が景気後退したら資産が増えないリスク
米国が景気後退した場合に資産が増えないリスクがあります。
なぜならS&P500は米国企業で構成されているからです。そのため米国が景気後退に入ると、必然的に株価が伸び悩んでしまいます。
もしS&P500が伸び悩んでいる間に、日本の株価が上がったら「日本株にも投資しておけば良かった・・」となる可能性もあるのです。
ただし、歴史的に見れば、アメリカは不景気よりも好景気の期間のほうが長いです。
米国企業の株価がずっと上がらない可能性はかなり低いと思いますね。
他の国の成長を取りこぼすリスク
米国以外の国の成長を取りこぼすリスクもあります。
S&P500は米国企業なので、そのほかの国の企業が伸びても、その恩恵を受けにくいからです。
例えば今後インドが急速に発展して、インド株が大きく上がったとしても、その恩恵が受けられないリスクがあるのです。
ただしS&P500の米国企業はグローバル企業が多いので、米国以外が成長しても結果的に恩恵は受けられると思いますけどね。
S&P500の組み合わせたら面白い投資先
S&P500だけでもリターンは狙えますが、リスクヘッジとしてS&P500と組み合わせたら面白い投資先2つも紹介します。
- 全世界株式(オールカントリー)
- インド株式
両方とも魅力的な投資先です。
それぞれ順に解説します。
全世界株式(オールカントリー)
全世界株式(オールカントリー)とS&P500は、組み合わせとして面白いです。
理由は米国株の投資比率を高く保ちつつ、欧州株や日本株・新興国株をポートフォリオに組み込めるからです。
S&P500をメインとして、ほかの投資先を混ぜたいならいい投資先!
具体的には全世界株式の下の投資信託になります。
インド株式
近年注目されているインド株式とS&P500を組み合わせるのもいいと思います。
理由はインドが長期的な人口増加により、今後の経済成長に期待できる国だからです。また中国やロシアなどほかの人口が多い国にくらべて、カントリーリスクが低いのも魅力的です。
米国以外に投資先としてかなり有望!
具体的にインド株式に投資する投資信託には、以下の商品があります。
商品名 | 運用会社 | 信託報酬(年額) | 取り扱っている証券会社 |
---|---|---|---|
SBI・iシェアーズ・インド株式インデックス・ファンド | SBIアセットマネジメント | 0.4638% | SBI証券 |
iFreeNEXT インド株インデックス | 大和アセットマネジメント | 0.473% | SBI証券・楽天証券・松井証券他 |
※上記の表は2024年3月15日時点の情報 |
実際に私もインド株に投資して利益を得ています。S&P500の組み合わせ先として候補に入れてみてもいいと思いますね。
まとめ S&P500だけで十分
この記事では新NISAはS&P500だけでいいのかを解説しました。
必ずしも他の投資信託と組み合わせる必要はなく、S&P500だけで十分だとわかったのではないでしょうか。
最後にここまでの内容をおさらいします。
- S&P500はグローバル企業が多く、世界中の恩恵が受けられる
- オールカントリーには比較的リスクの高い銘柄が含まれている
- 実績を比較するとS&P500の方がオールカントリーよりもパフォーマンスが良い
米国以外の成長を取りこぼしたくないなら、S&P500とほかの投資信託を組み合わせるのもありです。検討してみてくださいね。
なお投資時には、新NISAで税金を回避するのを忘れないでくださいね!
ということで今回の記事は終わりです。
最後までご覧いただきありがとうございました。