「成り行き注文は危なくないのかなぁ。思ったよりも高い株価で買ってしまうケースもあるらしいから怖いなぁ。」
このような悩みを解決します。
こんにちは。投資歴5年の投資家です。
「成り行き注文」と「指値注文」を使い分けながら投資をしています。
成り行き注文は、素早く株を売り買いできるのがメリットですが、思ったよりも高い株価で買ってしまって損しないか心配ですよね。
そこで今回の記事では、成り行き注文を避けるべきケース3選を紹介します。
記事を最後まで読んで成り行き注文のリスクを理解すれば、成り行き注文と指値注文を使い分けて取引できるようになりますよ。
成り行き注文を使うと危険なケース3選
成り行き注文を使うと危険なケースは以下のとおりです。
危ない場合がわかれば、成り行き注文での損を避けられます。
順に見ていきましょう!
売り買いが激しく行われている銘柄
株式市場で、売り買いが激しく行われている銘柄を成り行き注文した場合、思ったよりも高い値段で買ってしまう危険性があります。
なぜなら、激しく売買されている銘柄だと大きく株価が動き、注文時の株価と実際に買った株価が異なる場合があるからです。
企業が予想以上の良い決算を発表したり、テレビや新聞で大きく報道されたりすると、大口投資家や個人投資家が一斉に株を買い始めます。こんな状況で成り行き注文を出すと、「予想よりもかなり高い値段で約定(※)してしまった・・」となりかねません。
※約定:株の取引が成立すること
最近だと、2024年10月29日の取引終了時に、カバー株式会社(VTuber事務所運営会社)が良い業績を発表しました。この発表後に多くの投資家が株を買ったため、株価が急激に上昇。もし成り行き注文を出していたら、思っていたよりも高い値段で株を買ってしまっていたかもしれないので危なかったです。
話題になっている株は買いたくなるけど、そんな時こそ注文方法には気をつけましょうね!
板の注文状況がスカスカな場合
売りと買いの注文が少ない状態を「板が薄い」と呼びます。板が薄く、注文状況がスカスカな場合に成り行き注文をすると、望んでいた値段よりも高値で株を取得してしまう恐れがあります。
理由は、売り注文が少ない状態で成り行き注文を出すと、わずかな注文量でも株価が大きく上昇しやすいからです。
例えば、ユアサ・フナショク(8006)の注文状況を見てみると、株価は3,780円ですが、注文の様子から以下の2つがわかります。
- 注文されている株の数が全体的に少ない
- 注文と注文の間の価格が大きく空いている
この状況で「3,780円で1,000株買いたいな」と思って成り行きで買うと、どうなると思いますか?
結論からいうと、売りに出ている注文を下から順番に買っていくことになります。そうすると、3,780円から3,850円までの注文を全部買わないと1,000株に届きません。つまり、思っていた3,780円から80円も高い3,850円まで買い上げなければいけないのです。
注文が少ない状況で成り行き注文すると、思ったよりも高い株価で株を買うことになるのがわかるかなと!
特に普段から取引が少ない銘柄では、この問題が起きやすくなりますので要注意です。
一方で、日々の取引量が十分にある人気銘柄であれば、板の厚みも十分にあるので、このようなリスクは小さくなります。事前に板情報を確認して、注文の状況を把握するようにしましょう。
時間外で成り行きを注文した場合
株式市場が閉まっている夜間や早朝に成り行き注文を出すのも、デメリットを受けやすい行動です。
なぜかというと、市場が閉まっている間に会社から重要なお知らせが出たり、大きなニュースが流れたりすると、次の取引開始時に株価が大きく変わってしまい、思ったよりも高い株価で株を売買することになるからです。
先ほど紹介したカバー株式会社の場合、2024年10月29日の取引終了時には株価は1,500円台でしたが、市場が閉まった後に会社から良い業績の発表がありました。すると、翌日の朝一番の取引では株価が1,700~1,800円台まで急騰しました。
この状況で成り行き注文を出していると、翌朝の取引開始と同時に予想以上に高い値段で買うことになってしまいます。夜に1,500円台を想定して注文したとおもっていたのに、実際には1,800円近い値段で買ってしまう可能性があるわけです。
時間外で注文を出す場合は、株価に影響しそうなニュースに注意するようにしましょう!
まとめ
成り行き注文は、すぐに株を売り買いできるメリットがある一方で、自分で株価を決められないデメリットも存在するのも分かったのではないでしょうか。
最後に、成り行き注文を使うと危険な3つのケースをおさらいします。
- 売り買いが激しく行われている銘柄
- 板の注文状況がスカスカな場合
- 時間外で成り行きを注文した場合
取引時間内で十分な取引量がある銘柄なら、成り行き注文を出してもほぼ危険はありません。状況や銘柄に合わせて成り行き注文と指値注文を使い分ければOKです。
ということで今回の記事は以上です。
最後までご覧いただきありがとうございました。