
「EDVってどんな債券ETFなの?」
「EDVはどのくらい分配金がもらえる?」
「EDVのベストな買い時が知りたい!」
このような悩みを解決します。
債券ETFへの投資を考えるなら「EDV」がまっさきに候補にあがりますが「EDVはどんな債券ETFなんだろう?」と気になりますよね。



EDVは有名投資家のたぱぞうさんも買っている債券ETF!
私も債券ETFをポートフォリオにいれようと思ったときに候補に挙げました!
今回の記事では、そんなEDVがどんな債券ETFなのかを解説します。EDVの分配金やベストな買い時もまとめました。
EDVを投資先として考えている人なら事前に知りたい情報だと思うので、ぜひ記事を最後までチェックしてくださいね。
EDV(バンガード・超長期米国債ETF)とは?
ティッカー | EDV |
---|---|
正式名称 | バンガード・超長期米国債ETF (EDV) |
運営会社 | バンガード社 |
指数 | ストリップス債20-30年インデックス※1 |
投資対象 | 残存期間が20~30年の 米国財務省証券ストリップス債 (ゼロクーポン債) |
債券の償還期間 (デュレーション) | 20~30年 |
経費率 | 0.05% |
変動 | 大きい |
分配金利回り※2 | 4.73% |
配当時期 | 四半期毎 (4月・7月・10月・12月) |
為替ヘッジ | なし |
公式ページ | 詳細 |
※2:2025年3月7日終値時点での配当利回り
EDVの特徴は、上表の通りです。表のなかで、投資前に特に見ておきたい4つのポイントは次のとおりです。



上記4つのポイントを深く知れば、EDVがどんな債券ETFなのかわかります。
順に掘り下げて見ていきましょう。
投資対象
EDVの投資対象は、満期まで20年~30年ある米国財務省ストリップス債です。
ストリップス債とは(クリック/タップすると開く)
利付債の元本部分とクーポン(利子)部分を切り離し、それぞれをゼロクーポンの割引債として販売している債券のこと。
残存年数 | 割合 |
---|---|
20~25年 | 54.40% |
25年以上 | 45.60% |
残存年数ごとの割合は上の表の通りで、25年以上の債券よりも20〜25年の債券が10%ほど多いです。



基本的に満期まで期間の長い債券に投資しているので、利上げや利下げの影響を受けやすい特徴があります。
分配金の仕組み
EDVは債券から得た利息や、債券の売買で得た利益を投資家に分配する仕組みです。
債券からの利息は安定しているので、EDVからもらえる分配金も安定している特徴がありますね。
分配金・利回り
分配金利回り※ | 4.73% |
---|---|
配当時期 | 四半期毎 (4月・7月・10月・12月) |
EDVの利回りは、2025年3月7日時点で4.73%です。分配金の支払いは四半期に一度で、4月・7月・10月・12月の年4回あります。
直近2年分の分配金は以下のとおりです。
支払日 | 分配金 |
---|---|
2024年12月27日 | 0.8377ドル |
2024年10月3日 | 0.7698ドル |
2024年7月3日 | 0.7755ドル |
2024年4月4日 | 0.7685ドル |
2023年12月28日 | 0.737ドル |
2023年10月5日 | 0.7372ドル |
2023年7月7日 | 0.7264ドル |
2023年4月6日 | 0.6743ドル |
2022年12月29日 | 0.6914ドル |
2022年10月6日 | 0.6824ドル |
2022年7月7日 | 0.7059ドル |
2022年4月6日 | 0.6353ドル |



長らく約0.6ドル〜0.7ドルの分配金でしたが、2023年7月からは0.8ドルを超えるなど、じわじわと分配金の金額があがっています!
為替ヘッジ
EDVに為替ヘッジはありません。そのため、ドル安になった場合にはEDVの株価が急落するリスクがある点には注意が必要です。
ですが、EDVよりも為替ヘッジのあるETFがいいのかというと、そうでもありません。なぜなら、為替ヘッジがある投資商品はその分コストが高く、リターンが低くなってしまうからです。
たとえば、為替ヘッジありの債券ETF2621(iシェアーズ 米国債20年超)とEDVをくらべてみると、EDVのリターンのほうが高くなっていました。為替ヘッジのあるETFを使えば為替リスクには対応できるかもしれませんが、その代わりに全体的にリターンが下がってしまうことになるのです。





為替リスクにそなえるなら、日本円で現金を持っておけば大丈夫!
ドル安円高になった時にEDVを買い増しできるようにしておけば為替リスクにも対応できます!
たぱぞう氏も債券ETF「EDV」に投資している


たぱぞう氏も債券ETF「EDV」に投資しています。
EDVは償還期間の長い債券に投資しているので、ほかの債券ETFに比べて変動(ボラティリティ)が大きい特徴があります。たぱぞう氏はキャピタルゲインをねらうために、ボラティリティが大きめのEDVを選んだようです。



いつもなら債券にはあまり投資しないたぱぞう氏も、金利の高かった2023年には魅力的な投資先だと考えて、はじめてEDVに投資していました。
結果的に、ベストなタイミングでEDVに投資できたようですね!
EDVのベストな買い時とは?


EDVのベストな買い時は、アメリカで金利の引き下げ(利下げ)がありそうな時です。
その理由は、金利が下がると今ある債券の価値があがるからです。債券の価値が上がった結果、債券ETFが値上がりするわけです。



利下げがありそうな局面は、経済的な不安が高まっている時です。
不況になりそうなときは、市場にある現金を増やすために金利を下げるので、このときに今ある債券の価値があがるのです。
しかも景気不安が高まる時は、価格や利回りが安定している債券が買われやすくなるので、結果として債券ETFの株価も上がりやすくなります。実際にコロナショックやリーマンショック時には、大きく債券ETFの株価が上がりました。







金利の引き下げがありそうなタイミングでは、債券のETFの株価が上がりやすい!
実際に利下げされる前がベストなEDVの買い時だと覚えておいてくださいね!
キャピタルゲイン狙いならレバ債券ETFもアリ


EDVは値下がりした時に買って、分配金をもらいながら、値上がりした時に売るのが基本的な戦略です。
このキャピタルゲインを狙う方針でより大きなリターンを狙うなら、レバレッジのかかっている債券ETF「TMF」という選択肢もあります。



レバレッジETFは通常のETFよりも値動きが大きいETFです。
レバレッジがあるのでリスクも大きいですが、その分リターンも大きくなります!
債券自体がそこまで値動きが大きくないので、資産の数パーセントなら、レバレッジのかかった債券ETF「TMF」に投資するのもありだと思いますね。
レバレッジ債券ETF「TMF」を詳しくしりたいひとは、こちらの記事「TMF(米国債ブル3倍レバレッジETF)とは?分配金がいつもらえるかも解説」もぜひチェックしてください。


【比較】債券ETF「EDV」と「TLT」の違いは?


EDVは同じ債券ETFの「TLT」と比べられることが多いです。実際「どちらに投資しよう?」と迷っている方も多くいます。
2つの債券ETF「EDV」と「TLT」の違いを表にまとめると以下のとおりです。
ティッカー | TLT | EDV |
---|---|---|
正式名称 | iシェアーズ 米国国債 20年超ETF | バンガード・超長期米国債ETF (EDV) |
運営会社 | ブラックロック社 | バンガード社 |
指数 | ICE米国国債20年超指数 | ストリップス債20-30年インデックス※1 |
投資対象 | 残存期間が20年以上の米国債 | 残存期間が20~30年の米国財務省証券ストリップス債 (ゼロクーポン債) |
債券の償還期間 (デュレーション) | 20年 | 20~30年 |
経費率 | 0.15% | 0.06% |
変動 | 比較的小 | 比較的大 |
利回り※2 | 4.21% | 4.83% |
配当時期 | 毎月 | 四半期毎 |
為替ヘッジ | なし | なし |
NISAで 投資できるか | ||
公式ページ | 詳細 | 詳細 |
※2:2025年2月10日終値時点での配当利回り
分配金のタイミングは、EDVが四半期ごとの年4回なのに対し、TLTは毎月分配金があります。利回りはEDVが4.83%、TLTが4.21%とEDVの方が高いです(2025年2月10日時点)。利回りに差がある理由は、EDVの投資対象がストリップス債だからです。
またEDVとTLTの値動きは基本的に似たような動きをします。ただ、TLTはEDVに比べると債券の償還期間が短いので、株価の変動が小さい傾向があります。実際にチャートを見ると、TLTの方が変動が少ないのがわかるかなと(下図↓↓参照)。


もう一つ大きな違いは、EDVがNISA口座で買えるのに対して、TLTはNISA口座で買えないことです。NISA口座で買えないと、取引手数料や税金がかかる点がデメリットになります・・。



配当や値上がり益を求めるなら、EDVをNISAで買うのがいいと思います!
一方で債券ETFに安定性を求めるなら、EDVよりもTLTのほうがぴったりかなと!
EDVとTLTはこちらの記事「【徹底比較】債券ETF「EDV」「TLT」の違いを解説」でより丁寧に比較しています。EDVとTLTの違いをもっと知りたいひとは、ぜひチェックしてくださいね。


【新NISA対応】債券ETF「EDV」が買えるネット証券
債券ETF「EDV」を取り扱っているネット証券を調べたところ、主要なネット証券ではすべて取り扱っていました。
EDVはNISAの成長投資枠を使って購入すれば分配金にかかる税金がなくなるだけでなく、取引手数料がゼロになるネット証券も多いです。



EDVを買うなら、税金を回避できるNISA枠をつかいましょう!
最終的なリターンが大きく変わってきますので!
新NISAの詳細は記事「NISAとは?制度内容やおすすめのネット証券を解説」でも紹介しています。NISAをくわしく知りたいひとは、ぜひチェックしてくださいね。


まとめ
今回の記事では、債券ETFのEDVとはどんな投資先なのか紹介しました。
EDVは配当利回りが高く、株価の動きも大きい分、買い時を見極めれば大きなキャピタルゲインを期待できるとわかったのではないでしょうか。
最後に今回の記事の内容をおさらいします。
- 債券ETF「EDV」の投資先は満期20~30年のストリップス債
- EDVは四半期に一度の年4回分配金がある
- EDVを買うベストタイミングは利下げがありそうなとき



EDVを買うなら、NISA枠を使うことも忘れずに!
税金がかかるとあなたの手元に残るお金が減るので、もったいないですからね!
ということで、今回の記事は以上です。
最後までご覧いただきありがとうございました。