「EPS成長率の目安は?」
「EPS成長率の計算式は?」
「EPS成長率で銘柄をスクリーニングしたい!」
このような悩みを解決します。
こんにちは。投資歴4年の投資家です。
銘柄を選ぶ時は、EPS成長率をチェックしています。
この記事ではEPS成長率を解説します。
EPS成長率はダイレクトに株価の値動きにつながるので、銘柄選びではかならずチェックして欲しい項目です。
記事後半では、EPS成長率の高い銘柄の見つけ方も紹介するので、ぜひ最後までチェックしてくださいね。
EPS成長率とは
EPS成長率とはEPS(1株あたりの純利益)が毎年、何%成長したかを示す指標です。
EPSが前期より高くなれば、EPS成長率もプラスになります。つまり1株あたりの利益が大きくなり、あなたに分配される利益が増えているのがわかるのです。
計算方法
計算方法 | |
---|---|
EPS | 純利益 ÷ 発行株式数 |
EPS成長率 | (当年EPS-前年EPS)÷ 前年EPS×100 |
たとえば、下の表のA社の場合は1,000株の株式を発行し、100万円の純利益があるのでEPSは1,000円です。B社はA社と同じ株式発行数ですが、純利益が10万円なのでEPSは100円になります。
企業 | 株数 | 純利益 | EPS |
---|---|---|---|
A社 | 1,000株 | 100万円 | 1,000円 |
B社 | 1,000株 | 10万円 | 100円 |
仮にA社が以下のように成長していた場合は、2021年のEPS成長率は+100%、2022年は+400%と計算できるのです。
企業 | 年度 | EPS | EPS成長率 |
---|---|---|---|
A社 | 2020年 | 500円 | ー |
2021年 | 1,000円 | +100% | |
2022年 | 5,000円 | +400% |
目安
EPS成長率は10%以上が目安です。
10%は市場平均を超えるくらいなので、まずは10%を超えるか超えないかでみればいいんです。
たとえば、2022年度の場合、アップル社のEPS成長率は8.91%でした。EPS成長率としてはすこし低い数値でした。マイクロソフト社は42.08%と高いEPS成長率となっています。
企業 | 2022年度のEPS成長率 |
---|---|
アップル | 8.91% |
マイクロソフト | 42.08% |
押し上げ原因
EPSの押し上げ要因は以下のとおりです。
事業の成長 | ・利益が増えればEPSも増える |
自社株買い | ・企業が発行した株式を自社で買い戻すこと。 ⇒利益が変わらなくても、株数が減るとEPSが上昇する |
事業の成長性や自社株買いの有無をみれば、EPSが成長するかもわかります。
あなたが投資銘柄を選ぶ際にはチェックしましょうね。
EPS成長率が投資家に大切な理由
EPS成長率は投資家にとって、とても大切です。
なぜなら、EPS成長率が、株価の値上がりに影響するからです。もっというとあなたに分配される利益が高くなって、あなたの株式の価値があがるからです。
たとえば下記のようなEPSが増えている会社なら、毎年あなたの株式に配分される利益が増えているのを意味しています。PERが同じだとすれば、株価も比例して高くなる可能性もあります。
2020年 | 2021年 | 2022年 | |
---|---|---|---|
EPS | 1ドル | 2ドル | 3ドル |
PER | 15倍 | 15倍 | 15倍 |
株価 | 15ドル | 30ドル | 45ドル |
※PER=株価 ÷ EPS |
株主の目線では、純利益よりもEPSを見るのが大切になりますよ。
【疑問】EPS成長率は高い方がいいの?
EPS成長率は高い方がいいです。
その理由は、あなたに分配される利益がそれだけ成長しているからです。
EPSは株価の押し上げ要因になるだけでなく、配当の元手にもなります。ほとんどの企業はEPSの範囲内で株主に配当を払うので、EPSが増えれば配当にまわせる分も増やしやすいのです。
※下の表はEPS成長率と配当&株価の大まかな関係性
EPS | EPS成長率 | 配当 | 株価 |
---|---|---|---|
増える | プラス | 増える | 上昇 |
減る | マイナス | 減る・変わらない | 下落 |
EPS成長率が高いほど、株主への利益還元も増えていくと覚えておきましょう!
企業のフェーズでEPS成長率は違う
EPS成長率の大きさは企業のフェーズによって違うので注意が必要です。
事業規模が大きい企業と小さい企業とでは、成長率の高さが違うので、一概に比較できないのです。
たとえば、下記表のA社は純利益が100億円から150億円に増えているので、株数に変化がないとすると成長率は+50%です。一方でB社は1億円から5億円に増えると、成長率は+400%です。金額としては小さいですが、成長率で見れば、B社のほうが圧倒的に高くなっています。
企業 | 純利益 | 成長率 | |
---|---|---|---|
2022年 | 2023年 | ||
A社 | 100億円 | 150億円 | 50% |
B社 | 1億円 | 5億円 | 400% |
EPS成長率は小さい企業の方が高くでやすく、大きい企業の方が低く出やすいです。
比べる時には注意すべきポイントですね。
【市場毎】EPS成長率が高い銘柄をスクリーニングで探す方法
EPS成長率での銘柄をスクリ―ニング(絞り込み)は「moomooアプリ」でできます。
moomooアプリ内で以下のように操作すれば、EPS成長率で銘柄を絞り込めます。
EPS成長率20%以上で調べると2127件の銘柄がヒットしました。
出典:moomooアプリ
日本・米国市場で分けて調べられる
moomooアプリなら市場ごとに銘柄を見つけられます。日本と米国で分けて銘柄を調べられるのです。
出典:moomooアプリ
ほかにも利益率やPER・PBR、業種なども条件として設定できます。より詳細に条件を設定して、銘柄を見つけてみてくださいね。
まとめ EPS成長率が高い銘柄を見つけよう
この記事ではEPS成長率について解説しました。
EPS成長率の計算方法や目安がわかっただけでなく、投資家にとっての重要性もわかったのではないでしょうか。
最後にこの記事の内容をまとめます。
- EPSは一株あたりの純利益
- EPSが増えると株主に分配される利益も増える
- EPS成長率は「(当年EPS-前年EPS)×100」で計算される
- moomooアプリならEPS成長率でスクリーニングできる
EPS成長率が高い銘柄は、あなたの資産を増やしてくれます。
EPSの成長性に注目して、銘柄を見つけてみてください。
ということで、今回の記事はここまでです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。