「ダウの犬投資法とは?」
「ダウの犬投資法のやり方が知りたい!」
「ダウの犬投資法のデメリットが知りたい!」
このような悩みを解決します。
こんにちは。投資歴4年の投資家です。
投資戦略を研究するのが大好きです。
ダウの犬投資法は、ダウ平均の高配当上位10銘柄の投資して、配当を再投資しながら資産を増やす投資方法です。
配当をもらいながら資産を増やせそうなので安定しそうな気がするけど、デメリットがないか心配ですよね。
そこでこの記事ではダウの犬投資のやり方から、どんなデメリットがあるのかを解説します。
記事を最後まで読めば、ダウの犬投資法で負け犬にならずに成功するコツがわかるので、失敗するまえにぜひチェックしてくださいね。
ダウの犬投資法とは
名称 | ダウの犬(Dogs of the Dow) |
---|---|
概要 | ダウ平均30銘柄のうち、高配当の上位10銘柄に均等に投資する方法。 年に1度見直しし、銘柄を入れ替える。 |
提唱者 | マイケル・オヒキンズ |
ダウの犬投資法は、ダウ平均30銘柄(NYダウ工業株30種平均指数)に採用されている銘柄のうち、高配当上位10銘柄に均等に投資する方法です。年に一度だけ銘柄の入れ替えも行います。
具体的な投資の流れとしては以下の3ステップです。
- ダウ平均から配当利回り上位10銘柄を選んで均等に買付
- 配当を再投資しながら投資を続ける
- 年末に上銘柄に変動があれば入れ替えを行う
簡単にいえば、高配当銘柄に投資して、そこからもらえる配当金を再投資しながら、資産を増やしていく戦略になりますね。
マイケル・オヒギンズが1991年に出版した著書「Beating the Dow(ダウ平均を打ち負かす)」で紹介された投資法です(下記は日本語訳された書籍)。
ダウの犬投資法は、配当をもらいながら資産を増やしたいひとに魅力的な投資方法。シンプルなのも人気の理由なんですよね。
期間にもよりますが、本のなかでは指数が低迷したときでも安定したリターンを出せたとの検証結果もありました。
ダウの犬投資法の実践方法
ダウの犬投資法の流れは下記の3ステップです。
- ダウ平均から配当利回り上位10銘柄を選んで均等に買付
- 配当を再投資しながら投資を続ける
- 年末に上銘柄に変動があれば入れ替えを行う
毎年ダウ平均の高配当銘柄上位10銘柄を調べて、銘柄が変わっていれば、外れた銘柄は全て売却し、新たにトップ10入りした銘柄を購入します。
ダウ平均の高配当10銘柄の確かめ方
ダウ平均の高配当10銘柄を一緒に調べてみましょう。
調べる時はmoomooアプリなどのスクリーニングツールを使えばOKです。
アプリにログインしたら「マーケット」から「米国株」を選択し「スクリーナー」をタップし、スクリ―ニング内容を作成します。
出典:moomoo証券
スクリーニング条件では下記2つの条件を設定します。設定が終わったら「結果を確認する」をタップして銘柄が絞り込まれます。
項目 | 条件 |
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指数構成銘柄 | NYダウ指数 |
配当利回り | 1%以上※ |
※配当利回りは並び替えに使うだけなので1%でなくても大丈夫です。
出典:moomoo証券
絞り込まれた銘柄を配当利回り順で並び替えれば、ダウ平均の配当額上位の10銘柄を確認できます。
出典:moomoo証券
なお各銘柄の配当額をひとつ銘柄ずつ確認したい場合は、銘柄をタップします。
出典:moomoo証券
詳細情報では、過去の配当情報も見れます。安定して配当を出しているかどうかも確認できますよ。
出典:moomoo証券
ダウの犬投資法のデメリット
ダウの犬投資法のデメリットは以下のとおりです。
- 高配当株が減配して株価が下がるリスク
- 銘柄の入れ替え・リバランスに手間とお金がかかる
- 為替で損をするリスクがある
- 配当には税金がかかる
デメリットがわかれば納得してダウの犬投資法にトライできます。
順に詳しく見ていきましょう。
高配当株が減配して株価が下がるリスク
高配当株が減配して、株価が下がってしまうリスクがあります。
なぜなら、ダウの犬投資では高配当銘柄を機械的に選んでいるので、経営状況がよくない銘柄も混じっているからです。
高配当だった銘柄が減配すると、株を持ちたい投資家が減って株が売られるので株価が下がります。株価が下がるとトータルでは損してしまうリスクもあるんです。
減配した例として、コロナショック時の原油の需要低下でダメージを受けたエネルギー企業があります。
特にロイヤル・ダッチ・シェル(現在のシェル)は0.94ドルから0.32ドルに、66%減配しました。同じく石油会社のエクソンモービルは、減配はなかったものの、株価が大きく下がりダウ平均から除外されました。
減配した企業の株価は大きく下がっています・・。
配当をたくさんもらえても、業績不振で株価が下がり、トータルではマイナスになるリスクもあります。
出典:moomoo証券
銘柄の入れ替え・リバランスに手間とお金がかかる
銘柄の入れ替えとリバランスに、手間とお金がかかるのもデメリットです。
ダウの犬投資法では、年に1回銘柄を見直し、上位から外れた銘柄は売却して、新たに買い増しする銘柄もあり、そのために売買が発生します。この売買では当然取引手数料もかかってくるのです。
たとえば3銘柄が外れて、新たに3銘柄が加わったケースで考えると、合計6銘柄の売買を行う必要があります。しかも変化していない7銘柄も、割合の調整のために、すくなからず売買する必要があるんです。
多少の手間と取引手数料はかかってしまうんです・・。
為替で損をするリスクがある
為替で損をするリスクがあります。
なぜなら、ダウの犬投資法は米国株をドルで買うからです。
たとえば、為替レートが140円/1ドルで株を買った場合、為替レートが110円/1ドルになったら1ドルあたり30円損することになります。購入時より円高になると損してしまいます。
取引額が大きくなるほど、為替によるリスクは大きくなります。
配当には税金がかかる
配当に税金がかかるのもダウの犬投資のデメリットです。
なぜなら、税金がかかるとその分資産効率が下がってしまうからです。
配当には米国(10%)と日本(20.315%)で税金がかかります。配当を再投資して投資資金を大きくしていく人がほとんどですが、この税金分のロスが発生してしまうのです。
たとえば、100ドルの配当をもらったケースで見てみると、配当の受取額は71.1ドルになり、約30ドルが税金として持って行かれてしまいます。
配当額 | 100ドル |
---|---|
米国課税 (10%) | 10ドル |
日本課税 (20.315%) | 18.3ドル1※ |
配当受取額 | 71.1ドル |
※1:米国の税金が引かれたあとの90ドルに対して20.315%の税金がかかる。
投資効率の面で、税金がかかるのはデメリットですよね。
配当を出さないS&P500の投資信託に比べて、税金的なロスが大きくなってしまうので・・。
【負け犬にならない】ダウの犬投資法を成功させる秘訣
ダウの犬投資法を成功させるには、NISAを活用しましょう。
その理由は、NISAを使えば株の配当や利益にかかる税金をゼロにできるからです。
たとえば1,000万円を投資して100万円配当をもらったとします。この場合、NISAを使っていれば日本での税金がかからないので、手取り額はNISAを使うか使わないかで18万円も変わってきます。
NISAあり | NISAなし | |
---|---|---|
元本 | 1,000万円 | 1,000万円 |
配当額 | 100万円 | 100万円 |
税金(米国 10%) | 10万円 | 10万円 |
税金(日本 20%で計算) | 0円 | 18万円 |
手取り | 1,090万円 | 1,072万円 |
手取り差額 (NISAありとなし) | 18万円 |
NISA枠で投資すれば日本でかかる税金はゼロになります。
ダウの犬投資を実践するなら、税金を回避して投資効率をあげられるNISAを活用するのが間違いなさそうですね。
まとめ
この記事ではダウの犬投資法とそのデメリットを解説しました。
ダウの犬投資法には、減配するリスクや銘柄の入れ替えをする手間がかかるデメリットがあるとわかったのではないでしょうか。
最後にこの記事のおさらいです。
- ダウの犬投資法は、ダウ平均の高配当上位10銘柄に投資する
- moomooアプリでダウ平均の高配当上位10銘柄を調べられる
- 減配で株価が下がるリスクや、手間がかかるデメリットがある
- NISA制度を利用すれば日本での税金がゼロになり資産効率があがる
ダウの犬投資法は、配当を再投資する投資なので、税金面で不利に感じるかもしれません。
ですがNISAを利用すれば日本での税金はゼロになります。
NISAをうまく使いながら投資していきましょう。
ということで今回の記事はここまでです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。