「米国株のセクター一覧が知りたい!」
「各セクターのオススメ銘柄やETFは?」
「セクターローテーションを知りたい!」
このような悩みを解決します。
こんにちは。米国株投資歴4年の投資家です。
セクター単位での動きがわかれば、景気がわかりますよ。
この記事では、米国株のセクター分類と各セクターの具体的な銘柄を解説します。
実はセクターのパフォーマンス(値動き)を見れば、今後追い風となるセクターもわかるので、投資チャンスになるんですよね。
この記事を最後まで読めば、セクターの動きを知る方法がわかり、投資で利益を取りこぼしませんよ。
- 米国株のセクター分類とは
- S&P500のセクター割合と代表銘柄
- 【景気循環】セクターローテーションについて
米国株のセクター分類とは
セクターとは | 企業を業種別に分類したもの |
分類基準 | GICS:Global Industry Classification Standard ※S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスとMSCIが1999年に共同開発した産業分類 |
分類概要 | 以下の4階層で分類されている ①11 Sector ②25 Industry group ③74 industry ④163 sub-industry |
セクターとは、企業を大きくカテゴリー分けしたものです。
このカテゴリーの基準として代表的なのがGICSと呼ばれる分類ルールです。具体的に言うと、GICSでは以下のように4階層で企業を細かく分けています。
引用:GICS® – Global Industry Classification Standard – MSCI
GISCによるセクター分類は米国株だけでなく、世界中の金融機関で使われているんだ。覚えておいて損はありませんよ。
米国株指数「S&P500」のセクター割合
S&P500は米国株式市場を代表する株価指数です。
ニュースでよく目にするダウ平均やナスダックと同じくらい有名な指数で、米国株投資の指標として使われているんです。
S&P500内でのセクター割合は以下のとおり。
セクター名 | 割合 |
---|---|
情報技術 | 28.1% |
ヘルスケア | 13.1% |
金融 | 12.6% |
一般消費財 | 10.6% |
通信サービス | 8.7% |
資本財 | 8.5% |
生活必需品 | 6.6% |
エネルギー | 4.3% |
公益事業 | 2.6% |
不動産 | 2.5% |
素材 | 2.5% |
1)記事執筆時のセクター割合 2)引用元:S&P 500 | S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス |
現時点でいうとS&P500に占める割合が高いセクターは「情報技術」で28.1%です。つまり時価総額的に見れば、約4分の1が1つのセクターとなっているのです。
次いで大きいのが「ヘルスケア」「金融」です。
セクターの割合を見れば、現在米国で存在感のあるセクターがわかるんだ。
つまり伸びている業種がわかるよ!
米国株のセクター11種類とおすすめ銘柄とETF一覧
11セクターの特徴と各セクターの代表銘柄、ETFを紹介します。
具体的な企業を見れば、セクターのイメージが湧くはず!
順に見ていきましょう。
情報技術セクター
情報技術セクターはハイテク・IT系の企業が含まれるセクターで、米国でもっとも割合の高いセクターです。
AAPL(アップル)やMSFT(マイクロソフト)など、日本人がなじみのある有名企業が含まれていますよ。
ヘルスケアセクター
ヘルスケアはS&P500の中でも、情報技術セクターに次ぐ割合を占めています。
ジョンソン・エンド・ジョンソンやファイザーなどは、日本人によく知られている企業ですよね。
医薬品や病気の治療関連の企業が多く、景気が悪くてもあまり影響を受けないのが特徴です。
景気が悪くても病院にも行くし、お薬も飲むからね。
一方で特許切れなどの個別要因でも下落はあるので注意が必要!
金融セクター
金融セクター | 有名銀行や地方銀行、投資会社、クレジットカード会社で構成される |
代表銘柄 | バークシャーハサウェイ JPモルガンチュース VISA Master Card バンクオブアメリカ ウェルズ・ファーゴ |
代表ETF | VFH、IXG |
特徴 | 景気回復期から好況にかけて強い 景気動向に大きく左右される |
金融セクターは銀行や投資会社などの社会のインフラ的なセクターです。ウォーレン・バフェット氏の投資会社「バークシャーハサウェイ」も含まれます。
金融セクターの特徴は、インフレや物価上昇の局面で値上がりしやすいことです。その理由は、金融機関が金利差で利益を得ているからです。
預金者から預かったお金を、より高い金利で企業に貸し出せるのはインフレや物価が上昇しているときなので、期待されやすいのです。
一般消費財セクター
生活必需品ほどの需要はないため、景気後退時には下落しやすいという特徴を持ちます。
というのも、高額な家電や自動車などは「欲しい」商品であって必需品ではないからです。お金がない時は、購入されにくくなります。
生活に余裕が出たら買いたいものを売っているセクターとも言える!
このセクターが上がったら好景気に向かっていると判断できるんだよ。
通信サービスセクター
通信セクター | ネット回線、電話、テレビ、映画、広告などに関連する企業で構成される |
代表銘柄 | メタ(Fecebook) アルファベット(Google) ネットフリックス ディズニー ベライゾン |
代表ETF | VOX、IXP |
特徴 | 業績が景気動向によって大きく変動する |
インターネットが広まって市場が拡大したセクターです。インターネットやSNS関連のサービスを提供する企業が多く含まれます。
メタ(旧フェイスブック)はSNSの代表として有名になりました。Googleの親会社のアルファベットは検索エンジンの分野でトップの企業ですよ。
資本財セクター
資本財セクター | 企業のビジネス活動に必要な設備や原料を提供する企業で構成される |
代表銘柄 | キャタピラー ユニオン・パシフィック ボーイング ゼネラル・エレクトリック スリーエム |
代表ETF | VIS、EXI |
特徴 | 景気敏感セクター |
資本財セクターの企業は、一般的な消費者と直接的なつながりが薄く、企業同士の取引が多いBtoBの企業が多いのが特徴です。
代表銘柄を見ても、ピンと来ない人も多いと思います。
資本財セクターは景気敏感セクターとして知られる。
景気の影響を受けやすいセクターなんですよ。
生活必需品セクター
日々の生活に必要な商品を取り扱っている企業が多いのが特徴です。
生活必需品は景気が良くても悪くても買うものなので、景気変動の影響を受けにくいです。つまり不景気になっても業績が下がりにくいディフェンシブなセクターなのです。
P&Gやコカ・コーラは日本でもよく知られていますよね。
エネルギーセクター
エネルギー関連企業とは石油やガスの精製・販売、輸送などを行う企業のことです。
一般的には景気後退時でも変わらず需要があるので、不景気に強いセクターと言われています。セクターローテーションでも、景気減速時に買われやすいと言われています。
一方でセクターは国際情勢の影響を受けやすいです。たとえば直近で言えば、ウクライナ戦争やOPEC(石油の産出量を決める機関)での合意内容にもろに影響を受けてしまいましたね。
公益事業セクター
公益事業セクターは私たちの生活を支えるインフラ企業が多いです。
社会インフラは景気が良くても悪くても利用されるため、景気変動を受けにくいのが特徴です。
水道・ガス・電気は生活の基盤と言える。
不動産セクター
不動産セクター | REITで構成される |
代表銘柄 | アメリカン・タワー・リート エクイニクス |
代表ETF | IYR |
特徴 | 景気回復局面に強い 金利上昇の影響を受けやすい |
アメリカの不動産セクターはREIT(不動産投資信託)で構成されています。日本のような大手不動産会社はほとんどありません。
REITに含まれる不動産の収入や売却益で運用されています。一般に景気が良くなると出店が加速したり、不動産の売買が盛んになるので価格が上昇しやすいです。
その反面、不景気になるとテナントが撤退して家賃収入が減少する傾向があるので、株価が下がりやすいよ。
素材セクター
素材セクター | 化学、ガラス、塗料、金属、鉱物など原材料をつくる企業で構成される |
代表銘柄 | リンデBHPグループシャーウィン・ウィリアムズエアープロダクツ・アンド・ケミカルズ |
代表ETF | VAW、MXI |
特徴 | 好況時に強い セクターインフレに強い |
基礎化学品や金属・鉱業関連の企業が含まれます。いろいろな製品のもととなる原材料を作る社会の土台とも言えるセクターです。
素材が必要とされるのは好況時なので、景気が上昇基調にあると業績が上がりやすいです。その反対、景気が悪くなると商品の需要が減るので素材も要らなくなり、業績は下がる傾向にあります。
【セクターローテーション】セクター別の動向から景気循環を知れる
セクターローテーションとは、相場局面にあわせて買われやすいセクターがローテーションするというものです。現在変われているセクターを見ることで、景気循環を観察できるのです。
具体的に景気循環では、以下の①②③④の相場が移り変わります。
- ①好景気
- ②景気後退期
- ③不況期
- ④回復期
たとえば①景気が良いときには製造業・素材・一般消費財の各セクターが上昇しやすく、金利上昇により景気が悪くなり始めるとエネルギーセクターに注目が集まります。
ほかにも③不況になると通信サービスやヘルスケアなど、景気の変動を受けにくいディフェンシブな銘柄が買われ、④回復期には情報技術・金融・不動産が上昇しやすくなるのです。
それぞれの相場で強いセクターを以下の表にまとめました。
好況期 | 製造業・素材・一般消費財 |
後退期 | エネルギー |
不況期 | 通信サービス・ヘルスケア・生活必需品・公益事業 |
回復期 | 情報技術・金融・不動産 |
現在上がっているセクターを見ることで、景気循環のどの局面にあるか判断しやすくなります。すると、次に上がるセクターの予想も立てられるようになりますよ。
米国株のセクター別のパフォーマンスを調べる方法
セクター別のパフォーマンスを知るなら、ヒートマップを使うのがオススメです。
なぜなら、ヒートマップではセクター別の値動きが一目でわかるからです。
たとえば、価格が上がったセクターは緑、下がったセクターは赤で表示され、値動きの大きさは色の濃さから判断できるのです。
ヒートマップを使えば、パッと見ただけで相場全体の状況がわかるんだ。
セクター別のパフォーマンスも見やすいですよ!
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まとめ 米国株のセクター毎の動きを見よう
この記事では米国株のセクター分類と、各セクターの具体的な銘柄を紹介しました。
具体的な銘柄までわかったと思うので、セクター分類もだいぶイメージが湧いたのではないでしょうか。
最後に記事の内容をおさらいします。
- 米国株は11のセクターで分けられている
- 「S&P500」では情報技術が全体の4分の1強を占める
- セクター別の動向から景気循環がわかる
- セクター別のパフォーマンスを知るにはヒートマップを使う
セクターのパフォーマンスの変化を見れば、景気循環がわかります。
景気の動きがわかれば先回りできるので、投資で利益を得られる可能性が上がりますよ。
ということで、今回の記事は以上です。
最後までご覧いただきありがとうございました。